2025春「代官山 蚤の市」【bijou(ビジュー)】

【bijou(ビジュー)】
Instagram @bijouantiques7
山口県・山口市に店を構え、フランスのアンティークやブロカント、古着を取り扱う「bijou(ビジュー)」。旅を通じて感じたときめきや出会いを大切に、年に数回の現地買い付けを行っている。この日は繊細で美しい手仕事のレースや刺しゅう物、素朴な風合いで普段使いしやすい小道具、漆器などが並んだ。
address:山口県山口市中央3-1-5
☎:083-923-2120
チェアは1920、30年代。

ティッキングファブリック。ティッキングファブリックとは、昔のマットレスに縫い付け使用されるために織られた布で、マットレスに藁(わら)や羽毛を使用していた時代、中身が外に飛び出してこないように厚みのある頑丈で織り目が詰まった布が使われた。
縫い付けられていたものを剥がして様々な用途のファブリックとして人気。


トルション。トルションとはフランス語でふきんや布巾のこと。特にキッチンで使うリネンクロスのことを指す。イニシャルが入っているものは花嫁道具として、嫁ぎ先に持って行った。花嫁道具にイニシャルを入れて持っていく慣習があった。

トワルドジュイ。トワルドジュイとは、18世紀頃の人物・風景、神話、天使、花・植物がモチーフになった、主に2色使いのデザインの布や柄のこと。「ジュイ・アン・ジョサス」で製作を始まったためこの呼び名となった。

ファブリック系はコレクターが多く。深い分野で写真でご紹介した以外にノルマンディーレースも。
ノルマンディレースはフランスのノルマンディ地方で盛んになったレースで、元々は、高価なレースの一部分が痛んでしまったり、手直しが必要になったレースのはぎれをとっておいて、パッチワークで繋げた技法のレースだった。
その後、レースのはぎれではなく最初から製品としてレースをパッチワークして作られる様になり1920年代に全盛期を迎えた。
様々な種類のレースを楽しめたり、高価なレースが散りばめられたものもあり、コレクターがとても多い。
全て手製で作られ刺していく。大判のものはとても高価。

イニシャルサンプラー。イニシャルの刺繡見本。このサンプル、技法を見本として刺していく。

パーティーバッグ用として使われいたものか。刺繍はプチポワン。プチポワンは刺繍の技法の名称。
18世紀にウィーンで大流行した細かい刺繍のことで、拡大鏡を使って刺しこむステッチの数は1cm角の中に100~300。
針目がとても細かいので、まるで絵画のように美しさが表現される芸術的な刺繍。
こちらのバッグは1920~30年代。こちらのお店では19世紀のものも取り扱うことがあるが、取材時点では売り切れていた。
19世紀のものは留め金のものがもっと繊細で、以前取り扱ったことがるバッグはメノウが使われていたそう。
こちらのバッグは19世紀(1860年代~)のナポレオントロワ期のもの。手刺繍。

クレイユエモントロー陶器。パリの北郊外に位置するクレイユ、南郊外に位置するモントロー、のちに双方が1840年に合併してできたクレイユエモントロー。
1955年工場は閉鎖。
こちらは1860年代のもので、表面には絵や文字、アルファベットなどを繋げて解いていくなぞなぞが描かれている。
裏面になぞなぞの答えがある。

ブラックの三段シェルフとクマのぬいぐるみが座っている小さなチェアはナポレオン・トロワ期のもの。


photograph @a24.k_photograph
Store introduction:Nobu Saito
Event Organizer 【代官山 蚤の市運営事務局】


08.09

2025

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